WEBTOON(ウェブトゥーン)とショートドラマの関係性は?メディアミックスの最新潮流

WEBTOON(ウェブトゥーン)とショートドラマの関係性は?メディアミックスの最新潮流

スマートフォンで隙間時間にエンタメを楽しむスタイルが定着する中、「WEBTOON(縦読みマンガ)」と「縦型ショートドラマ」の融合が加速しています。 なぜこの2つのジャンルは相性が良く、次々と実写化ヒット作が生まれているのでしょうか? 日本No.1のショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」の実績や最新の制作事例から、その深い関係性とメディアミックスの最前線を紐解きます。


1. なぜ「WEBTOON × ショートドラマ」なのか? 3つの共通点

WEBTOONとショートドラマは、単に「スマホ向け」というだけでなく、コンテンツの構造やビジネスモデルにおいて極めて高い親和性を持っています。

① 「縦型」という共通言語

WEBTOONは縦にスクロールして読むマンガであり、ショートドラマは縦画面で視聴する動画です。視聴者がスマホを持ち替えずにシームレスに移行できるため、ユーザー体験(UI/UX)の断絶がありません。ごっこ倶楽部はこの新しい映像体験をWebとScreenを掛け合わせた**「WEBREEN(ウェブリーン)」**と定義しており、WEBTOONはその原作として最適なフォーマットと言えます。

② 「話課金」モデルの定着

ショートドラマ市場では、従来の広告収益モデルから、マンガアプリのような**「1話ごとに課金して視聴する」モデル**(D2Cモデル)への移行が進んでいます。WEBTOONですでに定着している「待てば無料、先読みは有料」という消費行動が、そのままショートドラマアプリ(「POPCORN」や「BUMP」など)にも適用されており、収益化のハードルが低いのが特徴です。

③ 「フック」重視の脚本構成

両者とも、スワイプ一つで離脱されてしまう環境下にあるため、冒頭数秒や各話の引き(フック)を極端に重視します。展開が早く、感情の起伏が激しいWEBTOONの脚本術は、そのままショートドラマの脚本構成に応用可能です。


2. 実写化の成功事例:人気WEBTOONが次々とドラマへ

ごっこ倶楽部を中心に、人気WEBTOONやマンガの実写化プロジェクトが数多く進行しています。

『シンデレラ・コンプレックス』

WEBTOONスタジオ「SORAJIMA」の人気作を実写化。「選ばれる女」と「選ばれない女」の対比を描いた心理サスペンスで、主演に藤咲凪を起用。原作の持つ鋭い心理描写を、縦型ショートドラマ特有の「近さ」と「間」で表現し、大きな話題となりました。

『6股彼氏 至上最高の復讐を』

復讐劇はWEBTOONでもショートドラマでも鉄板のジャンルです。パーフェクトな彼氏の裏切りに対し、6人の女性が結託して復讐する痛快なストーリーは、短尺動画のテンポ感と非常にマッチしており、アプリ「POPCORN」などで配信されています。

『君に捧げる男前』

マンガアプリ「GANMA!」の人気コミックを実写化。男前女子と犬系男子の青春ラブストーリーを描き、TikTokでの総再生回数が1億回を突破するヒットを記録しました。反響を受け、シーズン2の制作・配信も行われています。

『満タサレズ、止メラレズ』

コミックシーモア連載作品の実写化。買い物依存やSNS依存といった現代的なテーマを扱った本作は、ショートドラマ化を経て、さらに地上波(ABCテレビ)での放送も決定するなど、ショートドラマを起点としたメディア展開の広がりを見せています。


3. 今後の潮流:IP開発とグローバル展開

「WEBTOON原作の実写化」という流れは、今後さらに加速し、ビジネス規模も拡大していくと予測されます。

「原作ありき」の制作体制

従来、テレビドラマの脚本開発には長い時間がかかりましたが、WEBTOONという「すでに絵コンテとして成立している検証済みの原作」があることで、制作スピードが格段に上がります。ごっこ倶楽部のような内製化された制作チーム(Dramatech)と組み合わせることで、高速で高品質なドラマ化が可能になります。

グローバル展開への布石

WEBTOONは韓国や中国市場でも巨大な産業となっており、ショートドラマも同様に世界市場(2029年には約8.8兆円予測)で急成長しています。 日本のWEBTOONをショートドラマ化し、それを世界へ輸出する、あるいは韓国や台湾のIPを日本でリメイクする(例:日台共同制作『秘密關係』、韓国BL『カラーラッシュ』の配信など)といった、国境を超えたIP展開がすでに始まっています。


まとめ

WEBTOONとショートドラマは、スマホ時代のエンターテインメントにおける**「双子の兄弟」**のような関係です。

  • 同じ視聴スタイル(縦型・短尺)
  • 同じ課金モデル(話課金)
  • 同じヒットの法則(高速展開・フック重視)

この2つがタッグを組むことで、マンガ読者と動画視聴者の相互送客が生まれ、より強固なエンタメ経済圏が形成されつつあります。2026年以降、このメディアミックスは日本のコンテンツビジネスの主流となっていくでしょう。